競争と協調の産業構造(花薗誠)

  • 競争と協調の産業構造1

    基礎:価値の創造と分配(トレードオフ、価格差別)
    ビジネスの本質は、「価値の創造と分配」です。本講ではまず、価値を創造(向上)するための経済学の5代原則のうちの「トレードオフ」と、「代替性/補完性」の考え方について学びます。
    その上で、事業価値と企業利益の関係性を解説します。
    企業利益を高める方法として「便益の高い消費者により多く支払ってもらう」ことがあります。そのための手法として、「価格差別」と「スクリーニング」の考え方を導入します。

  • 競争と協調の産業構造2

    競争の効果、競争の回避(価格競争、規模の制限、参入阻止)
    今回は、市場における「ピュアな競争」(=価格競争)の仕組みと、競争がもたらす結果について学びます。
    競争は取引機会の奪い合いです。取引相手に競争を作り出し、自らは競争を回避することが利益に繋がります。
    競争回避・緩和のためにはいくつかの手段がありますが、本講では生産規模のコミットメントによる競争回避について紹介します。

  • 競争と協調の産業構造3

    競争の緩和、協調(種々の差別化戦略)
    今回は市場における競争緩和/協調促進のための方法について学びます。
    まず、市場における競争緩和のために行われる「差別化」の内容と実行インセンティブを、ホテリングモデルを通じて理解します。
    差別化への感度が高い市場では、差別化を通じて、価格競争は緩やかになります。また、競争緩和の策として、顧客的な工夫と、技術的な工夫について紹介します。

  • 競争と協調の産業構造4

    補完性の利用(プラットフォームなど)
    差別化が進んだ市場においては「戦略的補完性」が重要です。
    本講の前半では、戦略的保管関係を利用するために有用な契約条項とそれがもたらす効果について学びます。
    契約下では、コミットメントにより変わる相手の行動の影響を考える必要があります。更に、複数の補完的サービスの提供を考えるために取引の機会・マッチ ングのサービスを複数のグループに提供する「プラットフォーム」の内容・構成について理解します。
    その後、プラットフォームのサービス需要の考え方に基づき、各サービス毎の状況に沿った価格戦略の手法について説明します。