金融政策の基本と日本の金融政策の現状と展望(佐々木百合)

  • 金融政策の基本と日本の金融政策の現状と展望1

    第1回「金融政策の基本と日本の金融政策の現状について」
    第一回では、1999年のゼロ金利政策からの日本の金融政策を振り返りながら、金融政策の基本事項について簡単に確認します。いわゆる伝統的金融政策は、主に国債の売買を通じて短期金利をコントロールする政策です。1999年には初めてこの短期金利の目標がゼロパーセントになり、その後は様々な非伝統的な金融政策が採用されてきました。これまでの政策を振り返るとともに、植田総裁がこの非伝統的な政策を正常化の方向に舵取りしている現状についても説明します。

  • 金融政策の基本と日本の金融政策の現状と展望2

    第2回「日本の現在の金融政策の論点と今後の展望」
    第二回では、日本の金融政策が抱える様々な問題について解説し、今後の見通しについて考察します。2024年3月に日銀はマイナス金利政策を解除しました。これは金融政策正常化の重要な一歩ですが、まだまだこれから正常化のためにしなければならないことが山積みです。マイナス金利を解除したものの、短期市場での取引はまだ正常には戻っていません。また、日銀が抱えている国債に加えて、ETFやREITといった資産は巨額になっており、これらを手放す際には、自らのバランスシートやマーケットにも影響があるでしょう。このようないくつかの論点について説明しながら、今後の金融政策について展望します。