社会的態度の理論と測定(清水裕士)

  • 社会的態度の理論と測定1(清水裕士)

    第1回「社会的態度とは」
     第1回は社会的態度の概念について解説を行う。社会的態度は、社会心理学で中心的に研究が行われてきた概念であり、消費者行動研究においても応用されている。社会的態度は、ある対象への好意的あるいは非好意的な心理的な特徴で、意思決定者に接近的あるいは回避的な行動を方向づけるものとして定義されている。消費者行動研究では、特定の商品やブランドへの接近を説明する概念として特に重要視されている。

  • 社会的態度の理論と測定2(清水裕士)

    第2回「意思決定と社会的態度」
     社会的態度は、どのように購買行動に影響するのだろうか。第2回では意思決定の理論と社会的態度の関係について解説し、人々が意思決定するプロセスの中で社会的態度が与える影響について解説する。社会的態度は行動経済学などの経済学的なアプローチとは異なる意思決定についての解釈の枠組みを提供することを解説し、消費者行動研究においてどのような寄与があるのかについても合わせて説明を行う。

  • 社会的態度の理論と測定3(清水裕士)

    第3回「態度変容と広告効果」
     社会的態度の研究で特に重要な分野は、説得研究である。説得とは、態度を変容させるコミュニケーションであり、広告や販売促進のためのコミュニケーションだけでなく、日常的な会話においても頻繁に行われている。第3回では説得についての社会心理学の研究を紹介し、態度変容のプロセスについての理論を解説する。また、広告における態度変容研究も紹介する。

  • 社会的態度の理論と測定4(清水裕士)

    第4回「社会的態度の測定」
     社会的態度は、社会心理学の歴史の中でも、最も古くから測定方法に付いて研究されてきた概念である。アンケートや世論調査など、社会的態度の測定のための心理尺度は多くの研究分野で活用されている。そこで、第4回では、サーストンが考案した社会的態度の測定理論について簡単に解説した後、具体的にどのような測定が行われているのか、また最新の測定方法などについても紹介を行う。